若々しさの源である腎
東洋医学でいう腎(腎臓)には、尿をこし出すだけではなく、身体の成長や発育、性行為や妊娠出産といった生殖機能や若々しさの源である生命力の根本を司っている臓器です。
妊活している方にとって、腎臓ケアをして、子宮や卵巣、ホルモンバランスを整えることがとっても大事です。
そこで、簡単にできる腎臓ケア3Stepをご紹介いたします。
腎臓と陰・陽の関係
東洋医学は、全てのものは陰と陽の2つの側面を持っていると考えています。
男と女、月と太陽、暗と明、重いと軽い…。
常に2つの事柄がバランスを取りながら変化をしていると言われています。
これを陰陽論といい、さらに、物事を5つに分けた五行論を合わせて「陰陽五行論」を治療の基本にしています。
もちろん、腎にも陰と陽が存在します。そしてどちらかが偏って足りなくなってしまっている状態、それが『腎陰虚』と『腎陽虚』です。
この2つは役割が違うため、間違ったケアをするとかえって逆効果となります。せっかく体に良い事をしようと思っても、逆効果になってしまうことをしたのでは、意味がないですよね。
そこで、まずは自分が腎陰虚タイプ、腎陽虚タイプのどちらに当てはまるかみてみましょう!
【STEP:1】自分がどの腎タイプか知る
腎陰虚
陰=身体を栄養して潤す必要なお水
虚=足りていない。
つまり、腎を養うためのお水が少ないため、オーバーヒートしてしまっている状態で、以下のような不調が現れます。
・足先や手先、顔がなんとなく熱い
・ほてり感がある
・のどや皮膚、目が乾く
・便秘
・子宮内膜が薄い
・経血量が少ない
腎陽虚
陽=身体を温めたり、機能させるエネルギー
虚=足りていない
つまり、腎や全身を温めて活動させるエネルギーが少ないため冷えてしまっている状態で、以下のような不調が現れます。
・足腰が重だるい
・冷えを感じる
・お小水の回数が多かったり、逆に少ない
・倦怠感
・生理痛がある
・基礎体温が低い
腎陰虚と腎陽虚、どちらかに心当たりがありましたか?
【STEP:2】腎陰虚と腎陽虚を改善するたった1つのツボ
腎陰虚
太渓(たいけい):内くるぶしの一番尖ったところの高さで、少し後ろ側、アキレス腱との間の凹み部分。
むくみ改善にも効果的なツボです。
腎陽虚
湧泉(ゆうせん):足裏の中央にあるツボで、足の指をキュッと曲げたときに一番凹む、足の人差し指と中指の間の延長線上にあります。
身体の疲れを取り除く、疲労回復にも効果的なツボです。
腎陰虚の人は太渓を、腎陽虚の人は湧泉を毎日50回以上押してくださいね。
もし出来る方は、お灸をするともっと効果的!ぜひ試してみて下さい。
【STEP:3】腎陰虚と腎陽虚を改善するたった1つの食べ物
腎陽虚と腎陰虚を同時にケアする食べ物、それは黒豆などの黒い食べ物。
「こんぶやわかめなどの海藻を毎日食べると調子が良いのよね」とお話してくださる患者さまもいらっしゃいました。
ここでは、黒い食べ物以外に、腎陰虚・腎陽虚の方にオススメの食べ物をご紹介します♪
≪腎陰虚≫
黒いもの以外におすすめの食べ物:梨、桃、ぶどう、豚肉、牡蠣などもおすすめ。
控えた方がよい食べ物:身体の潤いが足りないのが腎陰虚の人の特徴ですので、身体をほてらせ潤いを奪う生姜や唐辛子などの香辛料は控えて下さい。
≪腎陽虚≫
黒いもの以外におすすめの食べ物:生姜、ニンニク、ニラ、ネギ、ラム肉など
控えた方がよい食べ物:腎陽虚は冷え体質なので、身体を冷やすような生の果物や野菜は避けてください。
ここまでで、自分の腎が陰虚なのか陽虚なのか、お分かりになりましたか?
人によって体質は複数混ざっていることもあるので、なかには両方の体質を持っている人や、そのほかの体質の方もいらっしゃいます。なかなか自分で判断するのは難しいですね。
BHYの鍼灸サロンでは、専門の機械を使って様々な東洋医学的な検査をしたり、脈診や舌診をはじめとする四診を基に身体の状態を細かく見て、鍼やお灸を使って改善をしていきますので、自分の体質が知りたい方は一度お越しください。
また、お忙しかったり遠方にお住まいの方で、なかなかサロンまでお越しいただくことが難しい方は、当サロンオリジナルの「臓美茶 冬」がおすすめです。
「臓美茶 冬」は、腎の陰虚、陽虚、両方を補う働きを持つハーブが含まれていますので安心です。
特に冬は季節的にもどんな方でも腎が様々な影響を受け、弱りやすい時期。腎がそこまで弱くない人でも、冬に腎のケアをすることによって、次の春(肝)、夏(心)、長夏(脾胃)、秋(肺)へと良いつながりができます。
漢方と聞くと、少し飲みだすまでに抵抗がある方も多いと思いますので、まずはお試しパックをどうぞ。